こんなものが出てきたど。
ハードブラックは塗り用。ソフトブラックっていうトレス用もあった。
長猫印の東映動画アニメックス。
これは小瓶で、120円くらいだったかなあ。うちの地元の画材屋でも買えました。
最初の頃はレギュラーサイズで「アートカラー」(?)という、別のラベルが貼ってある物しか売ってませんでしたな。色数も少なかったし、テレビアニメで使用されてる色とはなんか違うので徐々に物足りなさ爆発でした。しかも、本物のアニメックスと臭いがちがうんだよな。
狛江の駅近所にスタジオロビンていう彩色スタジオがあって、そこに行くとちゃんと業務用のアニメックスを小分けして売ってくれた。
ある日、臨時にもらった小遣いを懐に心弾ませ出かけてったんだが、運悪くアニメックス販売担当の人が休みか帰ってしまってた。で、そこに居合わせた人たち(ロビンの人?他の人もまざってたような)が、せっかく買いに来てくれたのに悪いからと、慣れない手つきで大ボトルから販売用小瓶にせっせと分けてくれた。もうドブドブこぼしちゃったりして。
ありがたいことです。これぞホスピタリティですね。ひと瓶200円ですが。
…うむ、いまだから書くけど、濃度が極端に薄いのがあったよ。アニメックスって、つかわないと底に塗料が沈んじゃうんだわ。で、それを使う前にかき混ぜるんだけどね…普段やってない人たちだったせいか手際よろしくなくて、1個だけ小分けする前に混ぜるのわすれてたのね。
それはよりによってフューチャーの肌色だったんだな…(泣)
でも、大変にいい人たちだったですよ。
壁に、手書きの宇宙戦艦ヤマトの横長の大判セル(古代くんと森雪。誰が描いたんだか不明)が貼ってあったんだけど、「ヤマト好きなの?いーよいーよあげるよ持ってって」って、その場ではがしてくれた。
いや欲しがった覚えは無…
しかもそれ、別の人のものを勝手にくれたみたいなんですけどね。
「えー、知らないよー、××さんのものだからあげたら怒るよきっとゲラゲラ」とか「いやいーからいーからあげちゃってゲラゲラ」とか、みんな大喜びで私にくださったんだが、あの後××さんは大丈夫だったんだろうか?
帰り際に「永井豪の手天童子に似てるね!!」などと明るく送り出してくれたっけなあ。ええ、あたしゃどうせ男顔だから。
今はもうアニメでセルなんて使わんし、当然スタジオロビンも無くなっちゃったんですかね。
でも、あの人たちはまだどこかでアニメの仕事に携わってるのかなあ…。
と、通り過ぎるロマンスカーの音色を思い出しつつ、干からびた塗料を前にノスタルジックな深夜を過ごすのもひたすらに寂しいものです。眠い。
- - - - -
うーん、ロビンはこの後くらいから2階に簡単なアニメショップとか出来て、日本アニメーション系の柄のセルのしおりとか、彩色キットなんかも売るようになってたような気がする。
まあ私がアニメックス買い物に行った頃はその直前くらいののん気な時期でした。
ヤマトのセルの持ち主の人ごめんなさい。その数年後、くっついてはげてしまいました。[4回]
PR